確かな下水道をいつまでも(その6) 新たな水処理施設完成を契機とした市民への下水道事業PR
~ハイブリッド方式の導入による次世代下水道への挑戦~
大阪市建設局下水道部 下水道課 中島 拓朗
1 はじめに
大阪市では市内を12処理区(図1)に分けて下水処理を行っている。その中で最も古い下水処理場の一つであり、大阪随一の繁華街である梅田等を処理区域とした海老江下水処理場(1940年供用開始、日最大計画汚水量18万5千立方メートル/日)は、老朽化が顕著に進んでいたことから、古くなった1系水処理施設の代替施設を早急に建設する必要があった。さらには、大阪湾流域別下水道整備総合計画や関係法令で定められた放流水質の基準を順守すること、合流式下水道緊急改善計画に基づき雨天時の汚濁負荷量の削減を行い、高度な放流水質を順守すること等も求められていた。これらを契機として「大阪市海老江下水処理場改築更新事業(図2)」にて、新たな水処理施設である3系Ⅰ期水処理施設(以下、本施設)を建設することになった。

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