24年の国内樹脂生産量は微減、消費量は微増 プラスチック循環利用協会

プラスチック循環利用協会は12月24日、同協会の会議室で「2024年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」について、マスコミ向けにフロー図で発表した。 

それによると、2024年の国内の樹脂生産量は前年比4%減の853万㌧、樹脂製品消費量は同比3%増の867万㌧だった。輸出量は減少したが、輸入量が増加したため微増となった。

廃プラ総排出量は、製品排出モデルの適用見直しを実施し、前年比1%増の911万㌧だった。 

処理処分方法別では、マテリアルリサイクル量が前年比5%増の180万㌧、ケミカルリサイクルが同比14%減の23万㌧、サーマルリサイクル量は、608万㌧だった。

製品排出モデルの適用見直しにより、使用済製品排出量および未利用廃プラ量は共に増加となり、有効利用された廃プラ量は810万㌧だった。

有効利用率の内訳としては、マテリアルリサイクルが20%、ケミカルリサイクルが3%、サーマルリサイクルが67%で、有効利用率は89%となった。

環境負荷削減効果については、一般系の総排出量は前年比で大きな変化はなかったが、ケミカルリサイクル量が減少したため、エネルギーとCO2削減貢献量は共に減少した。

産業系は、マテリアルリサイクル量が増加したため、エネルギーとCO2削減貢献量は共に増加し一般系の貢献量の低下を上回ったため、トータルの削減貢献量は増加した。

樹脂生産量などをフロー図で解説
樹脂生産量などをフロー図で解説

同協会では、廃プラの資源化の促進、容リプラ・製品プラの回収に取り組む自治体や参入を検討している再商品化事業者などに向け、課題や対応策などの情報を共有して具体的なアクションを促すために、容リプラ・製品プラの回収に関心のある自治体や事業者を対象に、「プラスチック資源の回収と需要の拡大に向けた研究会(旧:プラスチック一括回収の促進に向けた研究会)」を行っている。

次回、第6回目となる同研究会は26年1月27日に対面およびオンラインで開催する。 *問い合わせ:プラスチック循環利用協会 担当・武井大介(03‐6810-9140)。