マンホール蓋の未来を考える　マンホール蓋の老朽化と今後のマンホール蓋に求められる役割

日之出水道機器第２ライフラインマーケティング　グループマーケティングチームマネージャー　市川　雅博

１　はじめに

２０２４年に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は、日本の社会インフラが抱える深刻な老朽化問題を改めて浮き彫りにしました。この課題は、道路や橋梁、トンネルといった大規模インフラだけにとどまりません。私たち市民の生活に身近な存在であるマンホール蓋もまた、老朽化の波に晒されています。マンホール蓋は下水道管路への入り口であり、下水道の顔でもあることから、マンホール蓋の不具合は、都市機能の麻痺や予期せぬ事故へとつながりかねない重大な問題です。本稿では、マンホール蓋の多岐にわたる役割や現状と課題、そしてこれからのマンホール蓋に求められるものをご提案します。