酸性透析排水から下水道施設を守る 医療分野に強みを持つ官民とパートナー連携 都内23区の全透析医療機関の酸性排水対策が完了
東京都下水道局施設管理部排水指導担当課長 三好 曜子
1 はじめに
家庭や工場・事業場などで発生した汚水は、下水道管に集まり、ポンプ所を経て水再生センターで微生物によって浄化されたのち、公共用水域へ放流されます。下水道に流入した汚水の水質や性状によっては、下水道施設に影響を及ぼすことがあり、酸性の下水はコンクリート製の下水道管を腐食したり、シアンなどの有害物質を含む排水は、微生物の活動を阻害し、処理水質の悪化を招くことがあります。そのため、東京都下水道局(以下、当局)では、東京都区部の事業場を対象に、有害物質等を含む排水に対して、水質規制を行っています。

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