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使用済みPSのリサイクルプロジェクトを開始   ライフ、ロッテ、ヤクルトの3社  

ライフコーポレーション、ロッテ、ヤクルト本社は3社共同で3月9日から、スーパーマーケットライフ豊洲店(東京都江東区)で使用済みポリスチレン(PS)食品容器などを消費者から回収し、ケミカルリサイクル(CR)技術による水平リサイクルへの適性を検証する実証実験を開始した。小売業と異なるカテゴリーの食品メーカーが連携する日本初の取り組みで、同店に専用回収ボックスを設置し、飲食後の「ヤクルト容器」と「雪見だいふくトレー・ピック」を回収する。実証実験開始の9日には、3社による報道機関向け合同発表会および店頭イベント(サンプリング・回収デモンストレーション)も行われた。

 ライフ他①
3社による合同発表会が行われた

 小売・異カテゴリーメーカーによるプラ資源循環

同回収実験は、24年~25年に実施した使用済みガムボトル容器回収・リサイクル実証実験を基盤に、店頭回収の実績を有するライフおよびロッテと、「『ヤクルト』の容器の水平リサイクルの仕組みを確立する」ことを目標に掲げ、CRに関する検討で先行するヤクルト本社の3社が連携することで実現した。

回収された使用済みPS容器などは、選別・粉砕したのち、CRへの適性を検証するとともに、

一部は実際にリサイクル原料として利用する計画。なお、同回収実験には、トベ商事が店舗からの回収事業者として、CBCがリサイクルサプライチェーンマネジメント事業者として参加する。

実施期間は3月9日~8月31日を予定している。回収対象は「ヤクルト」の容器、「雪見だいふく」のトレー・ピックで、飲食後どちらもフタを取り除き、水道水で洗って乾かしてから回収ボックスに投入する形式。回収ボックスの投入口は容器の形にする工夫をすることで、ごみ等の混入を防ぐ。

今回の対象となるPSは食品容器包装に多用され、廃プラスチックの約1割を占めている。リサイクルに適したプラスチックのひとつであり、マテリアルリサイクル(MR)に加え、各種CR(油化およびモノマー化)への適性が高いことが特長だ。

CRは化学的な分解・精製工程を経ることなどでバージン材と同等の品質を実現できるため、高い品質と安全性が求められる食品容器包装などへの利用に適している。また、PSはCRの中でも比較的短い工程で高効率に再生できるモノマー化が適用可能。一方で、同回収実験の対象である使用済みPS容器などは、ペットボトルや食品トレーなどのような、大規模な分別回収と水平リサイクルのシステムが構築されていない。

ペットボトルや食品トレーなどのような、大規模な分別回収と水平リサイクルの仕組みを構築する上での課題のひとつに、回収対象物をきれいに分別回収する仕組み(静脈物流)が社会に浸透していないことが挙げられる。そこで同回収実験では、スーパーマーケットを拠点として生活者に分別回収への認知と協力を広げながら、水平リサイクルの社会実装に向けた静脈物流の入口として、店頭での分別回収について検証する。

合同発表会では、3社の関係者がそれぞれ同回収実験に参加する意図について説明した。ライフの宗大輔秘書・広報部兼サステナビリティ推進部部長は、「新たな資源リサイクルの可能性を見出し、ステークホルダーとともに持続可能で豊かな社会の実現を目指す」とした。また、ロッテの宮野啓治サステナビリティ推進担当執行役員は「1社では解決できない課題に、垣根を超えて取り組むことで社会実装を加速する」とし、ヤクルト本社の利根川尚也サステナビリティ推進部部長は「3社協業によりインパクトのある取り組みとし、取り組みの認知拡大を図る」と語った。

 ライフ他②
投入口を工夫することでごみ等の混入を防ぐ

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