循環経済への転換に向け  動脈産業と静脈産業の連携強化をサポート 廃棄物・3R研究財団、3R活動推進フォーラム 年次報告会

廃棄物・3R研究財団と3R活動推進フォーラムは1031日、東京のKFCビルで令和5年度の年次報告会を開催し、令和4年度に実施した事業の報告をオンラインとのハイブリッドで行った。

冒頭のあいさつで、梶原成元理事長は「廃棄物の循環経済をめぐり、海外でも大きな動きが続き、まさに大転換の時代となっている」と現況を分析した。

あいさつする梶原成元理事長

また、今後の取り組みに関しては、「昨年4月に『プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律』が施行されたが当財団は同法に基づく指定調査機関として指定され、資源循環に関する調査の実施などに取り組んでいる。また今年の1月、『3R・循環経済研究会』を立ち上げ、循環経済をめぐる世界の潮流を自分事化するとともに、国内における動脈産業と静脈産業の連携強化に貢献していきたい」と語り、指針を示した。

昨年度の調査研究報告としては、各担当者より「災害廃棄物情報PFを活用した災害廃棄物処理の経験・知見の共有」(企画部・研究員 飯田勝平)、「次世代インフラの構築に向けた包括的研究」(技術振興部・主任研究員 山口純二)、「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金業務の実施状況」(事業支援部・技術担当部長 上島正吉)、「設計認定制度における指定調査機関業務現況と関連調査報告」(資源循環調査センター・副センター長 松野一郎)、「海外循環ビジネス支援センターの業務について」(海外循環ビジネス支援センター・技術主幹 只見康信)、「3R活動推進フォーラムの取組状況」(3R活動推進フォーラム・事務局長 平 久)について報告を行った。

取り組み状況を説明する、3R活動推進フォーラムの平 事務局長

そのほか、環境省廃棄物適正処理課・課長の松崎裕司氏が、特別講演「廃棄物・リサイクル行政の現状と課題について」を行い、資源循環と成長の好循環を目指す循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する国内外の動向や現況、今後の課題や戦略について説明した。