森林が主導するネイチャーポジティブ~生物多様性の研究と実践の最前線~(10/31)

森林が主導するネイチャーポジティブ
森林が主導するネイチャーポジティブ

2021年のG7サミットでのネイチャーポジティブと30 by 30の宣言、2022年の昆明・モントリオール生物多様性枠組みの採択、そして2023年に計画されているTNFDの最終版の公開など、生物多様性の損失を食い止めるための国際的な取り組みが加速しています。国内でも、2023年には生物多様性国家戦略の閣議決定や農林水産省生物多様性戦略の改定など、それに歩調を合わせた政策が展開されており、官と民による取り組みが今後重要となっていきます。
世界的に見ても森林は生物多様性を保全する上で重要な場であり、とくに日本では森林が陸域生態系の約7割を構成します。したがって、森林は日本における生物多様性保全の中心的存在となりうる場であり、森林セクターの関係者は日本の生物多様性の損失を止めて回復軌道に乗せていくネイチャーポジティブを主導できるのではないでしょうか。
このシンポジウムでは2回に分けて森林の生物多様性の最近の研究成果、及びそれに関わる民間の取り組みを紹介・共有します。生物多様性にかかわるさまざまなステークホルダー間での議論を深め、今後、森林セクターは日本のネイチャーポジティブの実現に向けてどのように貢献できるか、について考える場としたいと思います。

第1回 森林のOECMによる30 by 30への貢献を考える
(1)日本のOECMの可能性と課題~森林の視点から~
久保田康裕 氏(琉球大学)
(2)林業の中での生物多様性の回復
2—1 自然保護区からモザイク管理へ:保持林業と景観配置
山浦悠一(森林総合研究所)
2—2 老齢林の持つ生態系機能を森林管理に活かす
野口麻穂子(森林総合研究所)
(3)民間開発事業における森林創出と生物多様性回復への取組み
鈴木菜々子 氏(大成建設株式会社)
(4)パネルディスカッション、質疑応答

第2回 生物多様性の保全・回復と森林のビジネス
(1)ビジネスにおける森林の生物多様性へのインパクト評価をどこまで定量的に行うべきなのか?
森章 氏(東京大学)
(2)森林サービス産業による収益と森林経営
平野悠一郎(森林総合研究所)
(3)南三陸森林管理協議会の取り組み —FSC認証とTNFDの親和性調査の報告—
佐藤太一 氏(株式会社佐久)
(4)パネルディスカッション、質疑応答

イベント詳細

日時

2023-10-31(火、第1回目)開催/ FFPRI 〜 2023-12-6(水、第2回目)

13時00分~16時00分

場所

Webexによるオンライン開催

主催

国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

定員

各回:1,000名

お問い合わせ先

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所 シンポジウム事務局 forest.np@ffpri.affrc.go.jp

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