東風西風(2026年2月18日)
埼玉県八潮市の道路陥没事故から一年あまりが経過した。この事故は、老朽化した上下水道が道路陥没や突発的な断水のリスクとなり、日常を脅かす喫緊の課題であることを突き付けた。危機管理を政治の要に据える高市政権には、単に「古いものを直す」という従来の発想を超えた、強靱かつ持続可能なインフラへの転換を期待したい▼具体的には、高市氏が提唱する「新技術立国」に基づき、衛星による漏水検知やドローンを使った管路の点検・調査、デジタルツインの構築を進め、事後保全から予防保全への移行を加速したい▼経営基盤の抜本的な強化も必要だ。小規模な経営体を都道府県や大都市が核となる広域連携によって統合しスケールメリットを生かすべきだ。この際には、施設の維持管理と更新を一体で企業に委託する官民連携も合わせて推進する▼災害時を見据えたリダンダンシー(冗長化)の確保も進めたい。巨大地震にも耐えうるよう、避難所等につながる重要な管路の老朽化対策を最優先課題とすべき。あわせて分散型水処理システムの配備など、有事でも供給を止めないバックアップ体制の整備も不可欠だ。高市氏の提唱する「責任ある積極財政」に基づき、次世代に負担を先送りしないための集中投資を求めたい。(宜)