東風西風(2026年2月4日)

「てんたかく にじのきらめき なつきらり」「サキホコレ 彩のきずな はれわたり」「ゆめみずほ 元気つくし てんこもり」季節外れの俳句ではない。すべてコメの品種だ。温暖化に適応すべく開発された高温耐性の水稲で、他にも何十種もある▼先月下旬からの大寒波襲来によって忘却のかなたにあるが、昨夏の猛暑は強烈だった。農作物への影響はつとに甚大で、キャベツやトマトなど指定野菜にも生育不良や不良果の発生が相次ぎ、しばしば青物価格が高騰した。物価高は円高や社会情勢だけによるものではない▼大問題の米価格の高騰も元は令和5年度産玄米の一等米比率が過去最低の60・9%に低下したことに起因する。だが、品質低下を防ぐ追肥や水管理、適期収穫等の対応により、6、7年度米では品質が回復した(農林水産省)とのこと▼10年先を見通して取り組まれる米の品種改良、経験や勘を生かす現場対応など、農業関係者の気候変動に対する「適応」力には頭が下がる。大国の大統領が「いかさま」と主張し、認めようとしなくても、温暖化は事実。肌感覚でも実感できるし、随所で生活に直結している▼消費税減税にばかり焦点が当たっている今回の選挙だが、広く先を見越し、公約を絵空事にしない党を探したいのだが。(孝)