東風西風(2025年1月22日)
13日に宮崎県で震度5弱の地震が発生した。昨年1月1日の能登半島地震を思い出し、「今年もか」と不安な気持ちになった人も多いだろう。その後も数度の地震が発生しており、気象庁は「南海トラフ地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる現象ではない」と発表しているが、いつ巨大地震が起きてもおかしくない状況にある▼17日には阪神・淡路大震災発生から丸30年が経過した。阪神・淡路大震災や東日本大震災など、日本はこれまで未曽有の大災害を経験しながら、それを乗り越え、復興に向けて取り組んで来た。こうした経験を忘れることなく、後世にも伝え、来るべき新たな災害に備えておくことが必要だ▼災害が起きた時、復旧・復興の鍵となるのが、災害廃棄物の迅速な処理だ。できる限りリサイクルすべきではあるが、どうしても埋め立て処理せざるを得ないものも発生し、最終処分場の果たす役割も大きい▼そんな最終処分場経営が、PFAS問題で大きな影響を受ける可能性が懸念されている。もちろん有害なものは迅速・適正に対応する必要があるが、拙速に規制をかけて処分場経営が立ち行かない状況になると、災害時に行き場のない廃棄物が大量に発生する事態になりかねない。(心)