東風西風(2026年4月15日)
気候非常事態ネットワーク(CEN)名誉会長の山本良一東京大学名誉教授はこのほど、「地球温暖化は加速し、気候の転換点は超えられつつあるのに、気候非常事態宣言やネットゼロ目標を撤回する政治的動きがあるのは問題である」と題する原稿をCENのウェブサイトに投稿した▼それによると、気候変動予測の第一人者であるドイツのシェルンフーバー教授は、地球温暖化がすでに人類や自然に甚大な災害をもたらしている状況を「人類の焼身自殺」と指摘し、国際協調による「相互確証脱炭素化」(パリ協定)を推進しなければならないと説いている▼一方、第2次トランプ米政権が発足以来、304件の気候変動関連政策を縮小・撤回したほか、英国の政党「リフォームUK」が多数派となった7つの自治体で気候非常事態宣言やネットゼロ目標を撤回したと指摘▼英国のキングス・カレッジ・ロンドンの調査によると、英国民のネットゼロに対する切迫感と気候変動政策への支持は急激に低下しているという▼そのうえで、山本名誉会長は、「人類はこのまま焼身自殺の道を選ぶのか、それともパリ協定の道を選ぶのかの重大な岐路に立っている」と警鐘を鳴らしており、今後の国内外の関連動向が注目される。(工)