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下水疫学調査が拓く感染症対策の未来 感染症に対し強靱な社会づくりに貢献 社会実装へ予算確保と実施体制の整備を 東京大学 北島 正章

東京大学大学院工学系研究科 附属水環境工学研究センター 国際下水疫学講座特任教授 北島 正章

下水疫学調査の経緯

下水疫学調査は、下水検体を用いた病原体サーベイランスであることから「下水サーベイランス」とも呼ばれ、臨床(患者)検体に依存せずに効率的・非侵襲的・客観的に集団レベルでの感染流行状況の把握が可能な疫学調査手法として期待と注目を集めている。下水道の普及地域においては、処理区域内に存在するあらゆる感染者から排泄物や分泌物と共に下水中に排出されたウイルス等の病原体が下水処理場に集積するため、下水疫学調査は下水道インフラの特性をうまく活用した病原体サーベイランスであるとも言える。

下水疫学調査が拓く感染症対策の未来 感染症に対し強靱な社会づくりに貢献 社会実装へ予算確保と実施体制の整備を 東京大学大学院工学系研究科 附属水環境工学研究センター 国際下水疫学講座特任教授 北島 正_図1 下水疫学調査の有用性
図1 下水疫学調査の有用性

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