確かな下水道をいつまでも(その1) 大阪市下水道事業経営戦略の改定について 物価高騰や浸水対策など新たな課題へ対応
大阪市建設局下水道部 調整課担当係長 森川 公一朗
1 はじめに
大阪市(以下、本市)では、下水道事業を取り巻く環境が厳しさを増すなか、老朽化する施設への対応をはじめ、大雨や地震・津波への対応、水質改善や環境対策などにさらなる投資が必要なことから、中長期的な経営の基本計画として、2021年度から30年度を計画期間とする「大阪市下水道事業経営戦略」を21年3月に策定しております。経営戦略では「未来への責務を果たす下水道」を基本方針に掲げ、「機能維持」「浸水対策」「地震対策」「都市環境保全」の4つの施策を経営健全化の視点を持って実施します(図1)。さらにこれらを効率的かつ安定的に推進するために、「技術開発」「情報発信」「人材育成・組織強化」にも取り組むこととしています。

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