開催に寄せて 下水道事業に関わる方が集い交流が促進される場の創出目指して 日本下水道協会理事長 岡久 宏史

「下水道展'25大阪」を開催するにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

下水道展は、下水道事業の管理者である地方公共団体等を対象に、全国の下水道関連企業(団体)の技術開発の成果に基づき、下水道に関する幅広い分野の最新技術・機器、サービス等を展示・紹介することを目的として毎年開催している、本年で37回目を迎える下水道分野では国内最大の展示会であり、本年の出展規模はここ10年来の地方開催で最大となる350者(1186小間)となっております。

会期中は、出展者が、出展内容のより詳細な説明を行うための出展者プレゼンテーションや、大阪市や神戸市、堺市の協力を得て実施する複数の下水道関連施設を見学しながら巡るテクニカルツアー、国土交通省をはじめ各関連団体が開催するカーボンニュートラルや新技術などをテーマとした16件の併催企画が行われます。

例年、自治体関係者の皆様にご好評をいただいております「下水道技術情報研修会(ブースツアー)」を本年も実施いたします。ブースツアーは、地方公共団体の皆様を対象に、下水道事業において関心の高い各課題に係る複数の出展ブースへ、同じ課題について関心を持つ方々をグループでご案内するとともに、観覧後には参加者と出展者間での情報・意見交換の場(セッション)を設け、官民の相互交流の促進を図る企画です。昨年は、401名の地方公共団体関係者にご参加いただき、8割以上の方から「大変満足・満足」とのお声をいただいており、本年も、当ツアーが参加者の皆様とって、より効果的な情報収集・交換の場となるよう取り組んでまいります。

併催行事として第62回下水道研究発表会を29日(火)~31日(木)の3日間「ATC O’南コンベンションルーム・会議室」において開催します。30日には、金沢大学の宮島昌克名誉教授による特別講演「2024年能登半島地震による下水道被害から学ぶ南海トラフ地震への教訓」が予定されております。下水道事業に携わる研究者・実務者の最新の研究発表や実務事例の報告等とあわせて、参加者の情報交換、交流の場としてぜひご参加ください。また期間中、2号館維持管理ゾーンにて下水道協会ブースとして「すいすいプラット相談所」を開設します。すいすいプラットは、クラウド型の安価な下水道台帳システムであり、導入に向けた個別相談やデモンストレーションを行っておりますのでお気軽にお立ち寄りください。

大阪市をはじめとした13の自治体・団体が出展する「一般来場者向けゾーン」では、子どもを含めた、普段、下水道事業に直接接することが少ない一般来場者を対象に、下水道の基本的な仕組みや役割、また下水道汚泥からの再生リン回収や肥料化など新しい取り組みについても紹介するなど、子供たちにとっては夏休みの自由研究のヒントを見つけられる内容となっております。

あわせて、例年、多くの方々からご好評をいただいている、うんこがデザインされたグッズやお菓子などを販売する「うんカワマルシェ(うんこカワイイグッズマルシェ)」の内容をさらに拡大し、今年は、トイレの形をしたお皿にカレーを盛りつけた「うんカワカレー」やトイレの形をしたカップにチョコレート味(色)のソフトクリームを乗せた「うんカワソフト」の販売を行います。ぜひ親子連れでご来場いただき、これらの企画を多くの皆様にお楽しみいただき下水道への興味や理解を深めていただけたらと考えております。

また今年の下水道展は、大阪・関西万博と同時期の開催となるため、外国からの来場者増加を見込み、海外来場者をより積極的に対応する出展者の紹介、万博会場内で下水道展のPRを行うミニブースの設置(下水道展の前週2日間)を行うことで下水道展と万博の機運醸成に寄与してまいります。

本年も、下水道事業に関わる方々の効率的な情報収集はもちろん、多くの方々が集うことで交流が促進される場の創出を目指し、本年の開催都市である大阪市をはじめ、各地方公共団体、後援・協賛団体、出展者等との連携を強化し、より良い展示会とするため尽力してまいります。

末筆ながら、これまで多大なるご協力をいただきました大阪市をはじめ、多くの関係者各位に心より感謝を申し上げます。

開催に寄せて 下水道事業に関わる方が集い交流が促進される場の創出目指して 日本下水道協会理事長 岡久 宏史_日本下水道協会理事長 岡久 宏史
日本下水道協会理事長 岡久 宏史