片付け堂、「あん・しん・てい」の浸透でブランディング 第7回片付け堂フランチャイズ全国大会

全国で不用品回収チェーン33店舗を展開する片付け堂(東京都中央区、小澤宏彰社長)は23日、東京の日比谷国際ビルで第7回片付け堂フランチャイズ全国大会を開催した。同社の2024年度業績報告のほか、「ゴミ清掃芸人」として知られるお笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一氏とゴミ屋敷の片付けなどに従事する六六三十六の柴田賢佑氏によるトークセッションや、加盟店の年間表彰式を行った。

冒頭のあいさつで小澤宏安彰社長は不用品回収業界の現状について分析。75歳以上が人口の約20%を占める2025年問題、世帯数の37%を占める680万世帯と増加傾向にある一人暮らし世帯を背景とした「需要の増加」と、価格競争の激化を伴う「新規参入による競争の激化」を課題に挙げた。

片付け堂の小澤社長

「許可業者のみのチェーン店ブランドとして、全国展開と店舗数の拡大こそが『安心』と『信頼』につながる」と強調した。 また、売上に直結するグーグルの各種サービスの積極的な活用などで、「2024年から26年度までの中期経営計画「ホップ・ステップ・ジャンプ計画」の推進、ブランド認知度の拡大、『あん(安心)・しん(信頼)・てい(丁寧)』イメージの浸透などの戦略で、不用品回収=『片付け堂』の確立を目指す」と指針を示した。

同社の調べによると、不用品回収業界のフランチャイズ展開企業は4企業あるが、全国で33店舗展開する最大。また、4企業のうちの2社は違法業者と半違法業者で、フランチャイズの加盟金やロイヤリティ、サポート体制、契約期間などを明確に示している企業は同社のみとなっている。

後半の滝沢氏と柴田氏のトークでは、滝沢氏が「嘘をつかないごみ」をテーマとしたごみ収集時の知見や、全国平均23.5年と迫る最終処分場の耐久年数を踏まえた分別・リサイクルの重要性へのメッセージを伝え、共感を呼んだ。

また、6月末発売の新著『ゴミ屋敷ワンダーランド~清掃員が出会ったワケあり住人たち~』(白夜書房)を上梓した柴田氏は、ごみ屋敷を「弁当ガラ屋敷」「尿ペット屋敷」など7タイプに分けて解説し、作業時の苦労話や仕事のやりがいなどを披露した。

滝沢氏(右)と柴田氏(左)のトークセッション

トークセッションでは軽妙な話術と掛け合いで、全国からの参加者と作業時の体験談やエピソードなどで交流を深めた。