東風西風 とうふうせいふう

元日の夕方に発生したこの度の「令和6年能登半島地震」により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞い申し上げます▼困難な状況のなか、さらなる救出活動や孤立集落の解消、避難所の環境改善、ライフラインの復旧などに向け、政府を挙げた対応が続いているが、今後は大量の災害廃棄物の処理も大きな課題となり、環境省と防衛省の連携も重要になるのではないか▼両省はこれまでも、「平成28年熊本地震」や「令和元年東日本台風」などで、被災自治体だけでは対応できないことから、連携して災廃の撤去を実施▼なかでも「令和元年東日本台風」では、当時の小泉進次郎環境相と河野太郎防衛相が被災地の長野市を訪れ、両省や自治体、民間事業者等が一体となった災廃の撤去活動である「One NAGANO」の現場を共同で視察したことは記憶に新しい。また、両省はこれら災害での活動を踏まえた連携対応マニュアルを2020年8月に共同で策定している▼政府は今回の災害を「激甚災害」に指定する方針であり、災廃処理でも相当の対応が求められるだろう。両省の連携確保に向け、伊藤信太郎環境相は木原稔防衛相への働きかけに積極的に汗をかいてもらいたいものだ。(工)