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東風西風(2026年3月4日)

来月に迫った改正資源有効利用促進法の施行は、企業にとって商品の設計段階から廃棄物削減や資源循環を意識するという重要な転機になる。これまで「廃棄物は出たあとの問題」と見なされてきた認識を改め、製造の根本から循環経済への転換を求めるのが趣旨となっている▼今回の改正では、事業者に製品の長寿命化やリサイクル性の向上を図ることが求められる。さまざまな業界が対応を迫られることになるが、短期的には企業の開発コストが増加する懸念は拭えない。しかし長期的には資源効率の向上と廃棄コストの削減を通じ、経済と環境の好循環をもたらす可能性が期待される▼課題は実効性の確保である。法の適切な運用が実現できなければ、企業の形式的な対応に終わることも懸念される。また、資金が不足する中小企業への支援制度の充実も不可欠だ。さらに消費者側の意識向上も欠かせない。リサイクル商品を選択し、修理可能な製品を重視する行動変容があって初めて、この法律の本来の目的が達成される▼気候危機とともに、資源枯渇は深刻な課題である。改正法は単なる規制ではなく、日本が循環経済社会へ踏み出す第一歩である。その成否は、行政・企業・消費者それぞれが真摯に責任を果たすことにかかっている。(心)

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