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東風西風とうふうせいふう

母娘三人で高野山参りをしてきた。鉄道往復券や一日バス乗車券等がセットされた「お得きっぷ」の中でも最強は和歌山県らが共同で取り組む観光プロジェクトのもの。だが、スマホ対応のデジタルチケットに限られる▼詳細確認から購入まで全てを小さな画面で完結させるのは、PC世代には結構つらい。不明点が多くあり、3回も電話で確認する始末。まとめ買いができず、母の分は母のスマホで。妹は自力で▼当日になるとQRコードが出現し、専用改札にかざして旅が始まった。母の目当ての奥之院で用を済ませ、バスで金剛峯寺壇や壇上伽藍へ。その都度「チケットが出ない」とまごつく母だが、気長な運転手と乗客に助けられて下車▼すると今度は妹が「画面からチケットのアイコンが消えた」と顔面蒼白。あれこれ試すこと十数分で復旧したものの、今度は「バッテリーが赤信号」と大騒ぎ。モンスター獲得ゲームに興じて消耗したそうで、大間抜け。デジタルチケットは、表示できないと無効になる▼「最後の改札を出るまではスマホに触れない」強い自主規制で何とか無事帰還。快適さよりドキドキが勝った一日。だが、手元には一片のごみもなく、思い出はスマホと心の中にたっぷりと残る。デジタル化も決して悪ではない。(孝)