キーワードで考えるサステナビリティ(3) 武蔵野大学工学部サステナビリティ学科教授 白井 信雄 構造的暴力~平和な社会を目指して
先進国は途上国に対して暴力をふるってきた。今日も暴力をふるっているのではないだろうか。この暴力には侵略戦争や奴隷貿易といった目に見えやすいことはもちろんのこと、目に見えにくいことが多くある。例えば、かつて活発に行われた東南アジアからの木材調達は熱帯雨林を減少させ、地域住民が森から得る生態系サービスの恩恵を奪い取ってきたことも暴力である。木造のマイホームに南洋材を使って喜んできた私(たち)は、東南アジアに暴力をふるっているつもりは毛頭なかったかもしれないが、間接的にその暴力に加担している加害者と自覚せざるを得ない。
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