心理学×環境~臨床の現場より~(19) 発芽に心を寄せて

学びの秋です。読書や独学にも適した時期ですが、シンポジウムや研修のご依頼も増える時期です。昨年より「自己肯定感」をテーマとした研修の依頼を受け、今年も20名を超える老若男女が、金木犀の香りがほのかに漂う都内の会場に集いました。参加者は経歴も生活環境も異なります。「自己肯定感」についての考えや体験、熱量も異なるのが当然です。このような場での講義型の研修は上滑りの浅い理解で終わることが多く、時には参加者の不完全燃焼感から主催者への不信感を招くこともあります。そこで、担当者と打ち合わせを重ね、講師による講義ではなく、自己肯定感について抱く想いや体験、社会的な課題などを皆で分かち合う対話型研修としました。日常では話すことが少ない、しかし他の誰かと語り合うに相応しいテーマだったようで、充実した、深く心に響く時間となりました。

全文を読むには
有料プランへのご登録が必要です。

記事本文残り72%

続きは有料会員にお申し込み
いただいた後、
記事をお読みいただけます。

  • 「有料会員」になると購入手続き不要ですべての記事を閲覧できます。
  • 新聞購読者の方はお得な「プレミアム会員」も選べます。
  • 初月無料で有料会員に登録できます。