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阪神間で初の商用バイオガス発電プラントが完成 リヴァックス、食品ロス等から再生可能エネルギーを製造

食品廃棄物をはじめさまざまな産業廃棄物のリサイクルを行うリヴァックス(兵庫県西宮市)が建設を進めてきた、バイオガス発電施設「西宮バイオガス発電プラント」がこのほど完成した。同プラントでは、食品関連の産廃を原料として受け入れ、メタン発酵(微生物発酵)によりバイオガスを生成し、発電を行う。都市近郊で商用のバイオガス発電施設としては、阪神間で初の施設となる。また、食品リサイクルや再生可能エネルギーを身近に感じてもらえる施設として、地域の環境学習の啓蒙拠点としても活用していく計画だ。

同プラントは1月10日に産業廃棄物処分業の許可を取得、2月からの試運転を経て23年度から本格稼働を開始する予定となっている。本格稼働時には年間1万4千㌧の産廃を処理し、3400メガワット時の発電を行う計画。発電した電気は再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を利用し、地域電力として活用する。またメタン発酵により発生する残さ(消化液)は脱水後に、堆肥の原料としてリサイクルする。

敷地面積は約3千平方メートルで、処理方式は中温湿式メタン発酵方式。最大発電量720キロワット(360キロワット2機)で、年間発電量は約3400メガワット時の見込み。処理能力は、メタン発酵処理が日量67・82㌧(24時間)、破砕処理(容器入り飲料製品廃棄物)が16・30㌧(8時間)、破砕処理(容器入り泥状食品廃棄物)が4・6㌧(8時間)となっている。許可品目は汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、動植物性残さ。食品残さについては、大半のものが受け入れ可能だ。

同プラントは都市部の限られたスペースの中で、配置などを工夫して設置した都市型のバイオガス発電プラントとなっている。これまで同様の施設は、比較的近隣に住宅や企業オフィスなどが少ない山間部などに設置されるケースが多く、阪神間では本格的な商用施設としては初の設置となった。このため振動、臭気などの環境対策には万全を期している。

都市部にあることで排出側にとっては、運搬費を抑えることができるメリットがある。また、アクセスの良さを生かして施設見学などを積極的に受け入れ、バイオガス発電を身近に感じてもらう環境学習の場としても活用していく考えだ。

同社の山本英治社長は今回の事業開始の狙いについて、「もともと当社の本社プラントでは、食品工場からの残さや消費期限の切れた飲料品などの有機性廃棄物を受け入れ、主に乾燥処理を行ってきた。幅広い顧客ニーズに対すべく乾燥以外の処理方法も模索する中で、処理の過程でガスを回収して発電しリサイクルするという手法は魅力的だと感じ、事業に参入することを決めた。廃棄物を使って発電するということで、環境問題に貢献する取り組みとして多くの排出先企業からも興味を持っていただいている」と話す。

既存の乾燥処理施設の能力が日量100㌧となっており、今回新施設の約68㌧が加わったことで、合計の処理能力は従来の約1・7倍に拡大した。「今後は顧客の要望や発生する廃棄物の状況などに応じて、より最適なリサイクルを提案していく」方針だ。

現在試運転を行っているところで、6、7月頃から本格的に発電を開始する計画となっている。「われわれとしても初めての事業なので、まずは施設を継続して安定稼働させるよう慎重に運用に取り組みたい。また、今回バイオガス発電プラントが完成したが、今後も有機性廃棄物のより最適なリサイクルの実現に向け、さまざまな研究、検討を進めて行きたい」としている。

阪神間で初の商用バイオガス発電プラントが完成 リヴァックス、食品ロス等から再生可能エネルギーを製造_完成したバイオガス発電プラント
完成したバイオガス発電プラント
阪神間で初の商用バイオガス発電プラントが完成 リヴァックス、食品ロス等から再生可能エネルギーを製造_ガスエンジン発電機
ガスエンジン発電機