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リスク社会と地域づくり(20) 国立環境研究所気候変動適応センター 西廣 淳 気候変動と地域のグリーンインフラ管理(その2)

グリーンインフラの多機能性

自然を活用したインフラや土地利用計画、すなわち「グリーンインフラ」には、人工的なインフラとは異なる特徴がある。グリーンインフラの長所の一つに多機能性が挙げられる。人工的なインフラは特定の機能については高い性能が発揮されるものの、それ以外の機能は持たない場合が多く、むしろ機能間でコンフリクトを引き起こすことも少なくない。高規格なダムや堤防が、治水について高い能力を持つ一方で生物の生息環境や景観の悪化といった問題を引き起こしやすいといった例がそれにあたる。この点で、自然の地形を生かした遊水地や霞堤などのグリーンインフラ的な治水策は、水害リスクの軽減だけでなく、生物多様性の保全、平常時におけるレクリエーション機能の維持など、多様な機能を同時に実現しやすい。

リスク社会と地域づくり(20) 国立環境研究所気候変動適応センター副センター長 西廣 淳 気候変動と地域のグリーンインフラ管理(その2)_

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