東風西風 とうふうせいふう
環境省が推計した能登半島地震の災害廃棄物量は現時点で240万トンと石川県の年間ごみ排出量の約7年分に相当する。一方、日本海溝・千島海溝地震の災害ごみ推計量は最大4118万トンと、東日本大震災の2倍相当だ。南海トラフ地震、首都直下型地震の災害廃棄物も膨大になることが予想され、多くががれきとなってしまう老朽化した建物は耐震補強を図るなど、日ごろから災害廃棄物にならない取り組みが重要だ▼個人世帯から出る災害廃棄物の削減も平時からの取り組みが肝心。「いつか捨てよう」「いつかリサイクル業者に引き取ってもらおう」と後回しになる不要物の整理を積極的に進める必要がある。リユースできるものは価値があるうちに譲った方が良い。災害廃棄物になってしまえばそうはならない。不要物を整理すると災害廃棄物量の削減に効果があることをACジャパンのCMなどで訴求してみてはどうだろう▼生活に必要なものだけを家において、たまに使うものはサブスクで利用するというミニマニスト的なライフパターンの推奨も必要かもしれない。収納アドバイザーなるお片付けのプロがいるようだ。こうした方に持たない快適な暮らしを提案してもらうの良い。ものがあふれるわが家を見渡して思った。(平)