東風西風とうふうせいふう

プラスチック汚染対策に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会の第1回会合が28日から、ウルグアイで始まった。来月2日までの会期中、今後の交渉の進め方や主な要素などについて意見交換が行われる▼この会合は、今年2~3月の第5回国連環境総会再開セッション(UNEA5・2)で採択された決議に基づき、「プラスチック汚染を終わらせる」ため、法的拘束力のある条約づくりに向けた交渉を開始するものだ▼UNEAの決議では、条約の内容として、プラスチックの製品設計、環境上適正な廃棄物管理等を含む「持続可能な生産と消費の促進」や、国別行動計画の策定・実施・更新、実効性の評価などを含むとされている▼また、同委員会が検討すべき事項は、義務的事項や対策、自主的アプローチのほか、多国間基金の創設も含む資金メカニズムの必要性などとされており、議論の行方が注目される▼日本は、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロを目指す世界共通の「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を19年のG20大阪サミットで提唱し共有を図った経緯がある。今回の会合では、日本が議長ポストを獲得し、今後の交渉を主導して、実効ある条約づくりに大きく貢献すべきではないか。(工)