東風西風(2025年10月8日)
リチウムイオン電池(LiB)による廃棄物処理工場や収集運搬車両の発火事故が全国で多発しており、大きな問題となっている。1月に火災が発生した埼玉県川口市の朝日環境センターは、完全復旧は来年3月の見込みで、復旧費用の総額は65億円に上るという▼こうした状況から、環境省では9月~12月の4カ月間を「リチウムイオン電池による火災防止強化キャンペーン」期間と位置付け、このうち11月を火災防止月間として、一層の啓発強化を図っていく考えだ。具体的な取り組みとしては、LiBパートナー認定や、サッカーJリーグと連携した周知活動等が予定されている▼LiBパートナーはLiB火災防止につながる啓発・回収・イベントなどを行う自治体、事業者などを認定するもので、自治体や関係団体のほか、ごみ清掃芸人のマシンガンズ滝沢秀一氏や、人気ゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」の周防桃子、北沢志保なども認定を受けている。アイドルマスターと環境省の啓発キャラクターとのコラボなども予定されている▼LiBによる火災を防ぐには、排出元である一般消費者の意識啓発が最も重要になる。こうした環境省の啓発活動がどこまで消費者に伝わり、響いていくか、注目したい。(心)