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東風西風 とうふうせいふう

メダルラッシュに沸くパリ五輪。邦人選手に快哉の声が上がり各紙の号外が乱れ飛ぶ中で、サラリーマンの日常は粛々と続く。前回の東京五輪が感染症の影響により21年にずれ異例の3年での開催。混沌たるコロナ禍ともはや隔世の感があるこの日常で晴れ舞台を眺めるに、近年、目まぐるしく揺れ動いた世情へ奇妙にもつれた心境や時間の感覚を持つ方も多いのではないか▼お家芸の柔道やフェンシング、スケートボードでメダルを量産する。体操や新競技のブレイキン、すでに決勝トーナメント進出を果たした男子などサッカーの健闘にも期待が掛かる。前回大会で総メダル数58を上げた空前の活躍にどこまで迫り、超えて行けるか。100億分の1人として日本や各国選手達の躍動に心動かされたい▼環境省の幹部人事が発令されちょうど1カ月経った。鑓水洋事務次官を筆頭に新任8人の会見は同省の骨格が支える位置を示した。複数の幹部が口を揃えたのは「冷静」「真摯」そして「対話」の重要性だ。水俣問題、被災地復興、気候変動対策などは明らかにその全てで固い意識を求めている。アスリートならぬ各位に与えられたフィールドは意を注ぐべき大きな課題に他ならない。疫禍を乗り越え夏の暑さと五輪に焦がされつつ。(潤)