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東風西風とうふうせいふう

 秋田県のカブトムシ生産会社、TOMUSIが有機廃棄物をカブトムシの餌にする取り組みを進めている。対象となる廃棄物は、きのこ生産後に排出される廃菌床や畜産関係のものなどで、これらに特殊な加工を施して餌化する。きっかけは餌にかかる経費の抑制だったが、カブトムシに廃棄物だけを食べさせると成長促進が図れ、量産化にもメリットが生まれている▼この取り組みで興味深いのは、カブトムシ自体をたんぱく源と捉えて、代替肉や鶏などの家畜の餌にできること。いわゆる昆虫食だ。有機廃棄物の削減と食料不足問題解決双方に貢献していることになる。加えて、カブトムシの幼虫のふんには窒素が多く含まれており、一方で炭素の含有量は少ないため、飼育に使う土壌の脱炭素効果も期待できることも特徴だ▼下水の処理過程では、微生物が汚れを食べる特性が活用されているほか、食品廃棄物を家畜の餌にすることはすでに行われおり、同社の取り組みもその延長線上にあるものかもしれない。ただ、「蓼食う虫も好き好き」。生物によっては意外なものが餌になり得るかもしれない。さまざまな飼育や養殖の過程で廃棄物由来の餌を試してみるもの良い。なお、同社の法人格は株式会社。㈱をつけて“カブトムシ”と呼ぶ。(平)