東風西風 とうふうせいふう

キューピーと味の素は7月1日、使用済みボトルの共同回収の実証実験を始めた(7月3日号既報)。両社は回収量やボトルの状態を確認後、発展途上の状態にあるマヨネーズなどのボトルの水平リサイクルに乗り出す▼家庭で使用する各種容器の水平リサイクルはペットボトルがリードしているが、花王とライオンが協働で液体洗剤の詰め替えパックの水平リサイクルを進め製品化しているなど、商品に容器を使用している業界は競合企業同士がタッグを組んで業界全体の資源循環を推進している。水平リサイクルのための容器開発にかけたコストは商品価格に反映せざるを得ない。各社の課題が同一であれば、そこは共同で研究し、勝負は商品の中味でしたいというところだろう▼キューピーは、「マヨネーズボトルも再資源化できる可能性があることを知っていただきたい」としているが、ペットボトルをコンビニの回収機に持っていくのが日課になってる息子は、マヨネーズやケチャップの容器を廃棄する際に「これは水平リサイクルできないの?」と聞いてくるぐらいだ。ペットボトルの例を見ればむしろなぜできないのか思っている人は多く、回収への協力も抵抗ないのでは。マヨネーズボトルのBtoBの早期社会実装を望む。(平)