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東風西風(2025年8月27日)

日本マクドナルドが販売するおもちゃ付きセットメニュー「ハッピーセット」で転売目的の大量購入や食品廃棄があったことを受けて、消費者庁は同社に対して食品ロスを防ぐため販売方法を改善するよう要望した。「ポケモン」カードがついてくるセットを、一部が転売目的に大量購入し、注文した食品の放置や廃棄が確認されたという▼マクドナルドといえば、いらなくなったハッピーセットのプラスチック製おもちゃを回収してリサイクルトレイに再生したり、食品についてもフライオイルや生ごみ等の飼料化、バイオガス化などに取り組み、24年の食品リサイクル率は業界目標の50%を超える70・1%を達成している。環境問題には積極的、先進的に取り組んでいるイメージだっただけに残念だ▼同社に限らず、環境問題、廃棄物問題に積極的に取り組む企業は増えたが、やはりまだ「商品を売った後」「廃棄物として排出された後」での対応が大部分というのが現状だ。それが今回のようなことが起きた要因と言えるだろう▼今国は循環経済、サーキュラーエコノミーの実現を目指している。これには、動脈産業が静脈産業と一体となって、製造する段階、販売する段階から環境や資源循環のことを考えていくことが必要不可欠だ。(心)