産廃と私~弁護士50余年の歩み~ 弁護士 芝田 稔秋 第1期:生誕から司法試験合格まで(4)
横浜で修習生時代を過ごし、いよいよ弁護士に
1.塩子との交際と結婚
私は司法試験に合格したあと、司法修習が始まる前に塩子と結婚した。
塩子は、ふるさと芝から二つ離れた集落「瀬武」の出身で、薩川中学校での同級生であった。まさか塩子と結婚することになろうとは、当時は全然思いもよらなかった。
思い出すのは、私が東京に行くことを知った塩子が、同じ瀬武のクラスメート女子3人の計4名で、1954(昭和29年)1月初め頃、私の送別会を開いてくれたことである。私は大喜びで、塩子の家に出かけてご馳走になった。ヤギの肉がたっぷり入った「ヤギ汁」である。奄美では、「ヤギ汁」は最高のもてなしだ。正月とか古希の祝いとか喜寿の祝いなど特別の祝いのときに、飼っていた豚とかヤギを殺して、祝宴に供するのである。

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