循環型社会を支える女性たち~その素顔に迫る~(5) 埼玉県環境産業振興協会女性部会部会長 栃原 綾子さん
全国の産業資源循環協会女性部会に所属し、資源循環分野で活躍する女性たちの趣味、息抜きの方法など、素顔や日常を紹介するコーナー、今回は埼玉県環境産業振興協会で女性部会長を務める栃原綾子さんです。
栃原さんの趣味は民謡。日本民謡協会主催の大会で多くの受賞歴を持つ実力派です。栃原さんは民謡を始めた経緯について、「私は秋田県美郷町の出身で、学生の頃町で流れる秋田民謡を自然に覚え唄えるようになりました。その後社会人になって、ある時取引先等との懇親会で民謡を披露したのですが、とても好評でした。当時私は秋田と山形の民謡2曲しか歌えなかったのですが、参加した人から『自分の故郷の民謡も歌ってほしい』と言っていただき、それなら本格的にやってみようかと思いました」と話します。
48歳の時に日本民謡協会認定教授の藤谷鳳秀氏に師事。本格的に始めて1年余りの2008年に出場した埼玉県民謡協会西部地区大会でいきなり総合準優勝、知事杯出場を果たしました。14年には日本民謡協会埼玉第2連合大会で総合優勝し、翌年最高峰の大会である全国大会内閣総理大臣杯に出場し、審査員奨励賞を受賞しました。
民謡では故郷である美郷町と、本名「綾子」の由来となったあやめの花から取り、「美郷あやめ」の名前で活動しています。17年からは3年連続でディナーショーを開催。「未来ある東北の高校生に富士山登頂をしてもらいたいという登山家・故田部井淳子さんの活動に感銘を受け、ディナーショーの売り上げの一部を寄付させていただきました」ということです。20年以降は新型コロナの影響で開催していませんが、「来年はできれば開催したい」意向です。
今年は川越市の小江戸川越観光協会主催の「小江戸伝統和芸鑑賞会」でも2度ショーを開催。定員を大きく上回る観客を集めました。友人でありライバルでもあるやまか茜さんの協力を得て、YouTubeに「美郷あやめ民謡チャンネル」も開設しています。
「民謡の魅力は、同じ唄でも人によって唄い方が違い、その人の個性を感じられること」と話す栃原さん。現在は弟子も取り、師匠・藤谷氏の後継の話も出ていると言います。「皆で楽しめる民謡の魅力を若い人たちにも伝えていく」ことに力を入れていく考えです。

