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グリーンインフラの活用〝当たり前〟の社会実現へ 国交省「推進戦略2030」策定

国土交通省は1月23日、「グリーンインフラ推進戦略2030」を策定した。同戦略は、23年策定の前戦略の成果と国内外の動向を踏まえ、30年度までに「グリーンインフラの活用が当たり前の社会」を実現し、50年の「自然共生社会」達成を目指すもの。グリーンインフラ(GI)の定義や効果を整理するとともに、社会実装に向けた分野横断的な環境整備策と同省の個別事業について、合計39項目の重要業績評価指標(KPI)を設定した。

同戦略では、グリーインインフラ(GI)は「自然の多様な機能を活用した社会資本」と定義。人と自然の関わりから形成されるものであるとし、①環境的効果(生物多様性の保全、健全な水循環、気候変動の緩和など)②社会的効果(防災・減災、健康増進、教育、地域コミュニティの形成など)③経済的効果(不動産価値の向上、にぎわい創出、観光振興、生産性向上など)の3つの効果の相乗効果によってウェルビーイングの向上も期待されるとしている。

戦略では、GIを社会の「当たり前」にするため、合計39項目の重要業績評価指標(KPI)を設定した。

分野横断的な環境整備策として、①国民的な機運・理解の醸成②多様な効果の見える化③官民の取り組みを促進する環境整備④資金調達の円滑化⑤新技術・DXの活用⑥国際展開――の6つの柱を掲げ、今回初めて20項目のKPIを設定した。

具体的には、▽官民連携プラットフォームの会員数を2150者(25年)から5千者(30年)へ拡大▽27年に開催される「GREEN×EXPO 2027」(横浜国際園芸博覧会)を最大の普及啓発の場と位置付け、1千万人の有料来場者を目指す▽政令市が存在する全都道府県で、GIに関する融資や金融商品を1件以上創出▽27年度までに日本主導によるGI評価枠組みの国際標準化(ISO化)を目指し、世界への技術発信を強化――などを挙げた。

また、GIが解決すべき社会課題として、①持続的で快適な都市・空間の形成②防災・減災③暑熱対策④生物多様性の確保⑤地域経済の活性化⑥温室効果ガスの削減⑦循環型社会の形成――の7項目を挙げ、同省が取り組む個別事業を整理、代表的な19項目のKPIを設けた。

具体的には、▽都市域の水と緑の公的空間を、1人当たり14・2平方メートル(23年)から15・2平方メートル(30年)へ増やす▽国が管理する河川の整備計画において、河川環境の定量的な目標を位置付ける割合を43%(現在0%)まで引き上げる▽雨水を一時的に貯留・浸透させる「雨庭」の活用を推進し、取り組みを行うプラットフォーム会員を500者に増やす▽屋上緑化等を推進し、施工面積を227・7ヘクタール(23年)から302・1ヘクタール(30年)まで拡大する▽温室効果ガスの削減対策として、海洋生態系による吸収源「ブルーインフラ(ブルーカーボン)」の保全を進め、CO2吸収・固定量を34万トン(23年)から100万トン(35年)に高める――などとした。

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