キーワードで考えるサステナビリティ(10) コモニング~共用による関係づくり 

「コモニング」とは、平たくいえば、コモンズを再生する活動のこととである。2010年前後に歴史学者のラインバウや地理学者のハーヴェイが提唱し、広がってきた概念である。コモンズは私有地や公有地に対する共有地という意味だが、コモニングは土地(あるいは施設、場等)に対する人の関わり方や人同士の関係性を重視する。共有という所有形態より、共用というプロセスを重視する考え方でもある。このコモニングはサステナビリティの実現のために必要なアプローチの一つとして重要である。なぜなら、持続可能な社会のための(環境や人への)ケア活動を行うには、市場による自助、あるいは行政による公助には限界があり、自分たちによる互助・共助が不可欠だからである。

キーワードで考えるサステナビリティ(10) コモニング~共用による関係づくり _武蔵野大学工学部サステナビリティ学科教授 白井信雄
武蔵野大学工学部サステナビリティ学科教授 白井信雄

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