生物学×環境~大学の研究室より~2(13) 風薫る季節に植物を見ながら

野外に出られて草木の緑を見て、この3年ほど鬱積していた状況から脱却して心地よい気分を久しぶりに味わられた方も多いのではないでしょうか。この時期の植物の様子を指す私が好きな言葉がいくつかあります。芽立ちとは春になってさまざまな木々から芽が出てくる様子を指します。見るものに美しさ、生命力、躍動感を感じさせます。山笑うとは初夏にかけて気持ちよく葉が茂る様子を指します。まだ気温の上下変化が大きい時期ですがそれにも負けず、木々は健気に芽吹き、地面から多くの芽生えが見られます。若草色の小さな葉が芽や茎の先端からこぼれ出さんばかりです。この時期の植物は成長が速く、あっという間に大きくなります。私などはその姿に若者のイメージを重ね、がんばれ君たちの時代はこれからだと声をかけてしまいます。

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