環境図書館 体に悪い、悪くない、ホントはどっち? ジョージ・ザイダン 著 藤崎 百合 訳
私たちが毎日体に取り入れる化学物質の種類や量はどのくらいあるのか。日頃食べる弁当や加工食品の原材料を見るだけで、その多さに頭を抱える。その他にも洗剤、芳香剤、化粧水等々、数えたらきりがない。これらの化学物質の複合影響はどうなのか、健康に害はないのか。不安を抱える人は多いのではないか。
本書は、サブタイトルに「体内に取り込む化学物質が気になったから論文1000本読んでみた」とあるように、数多くの論文の検証を踏まえたもの。加工食品や日焼け止めクリーム、電子タバコなどが取り上げられているが、体に悪いか悪くないか科学的に明らかになっているものはほとんどないことが分かる。単純明快な答えを疑い、多面的な視点でものを見る大切さを教えてくる。
発行・化学同人(075・352・3711)。定価3190円(税込)