CE_環境新聞様_オンライントップバナーW 850 × H 150(PC用)

東風西風とうふうせいふう

夏から秋が旬の落花生がこのほど、千葉県から届いた。送り主は、私淑する地質汚染対策の専門家。自治体の職員として長年環境対策に携わり、今は経営者として「大地の病」の治療に奔走している。農家の出身で、この落花生も自らの手により「無農薬と極めてわずかな有機肥料」で育てたとある▼毎年この時期になるといただく旬の産物もさることながら、添え状の一文を楽しみにしている。今回は、大規模災害後の仮設生活の場として里山を提供してはどうか、との提案が目にとまった。里山には古家も含め生活基盤が揃っており、最大限活用できるよう日頃から信頼を築けば、有事の際は疎開もできると▼里山は、里地とともに、原生的な自然と都市の中間に位置し、集落とそれを取り巻く二次林、混在する農地、ため池、草原などからなる。より良い環境を作り、生物の生育環境として重要な役割を果たしているが、近年、その劣化が懸念されている▼国立公園などの保護地域だけでなく、里地里山のような地域を守ることで、生物多様性の損失を止める動きが国内外で活発化している。里地里山は古来、人間が手を加えることで育まれてきた。迫りくる巨大地震の備えといった視点も含め、改めて里地里山の保全・活用を考えてみたい。(宜)