東風西風(2025年6月4日)
最近、一部のファミレスでは食べ残しを持ち帰ることができるようになっている。環境省の「自治体・事業者連携による(mottECO モッテコ)導入、普及推進事業」の一環で、外食産業から廃棄される事業系食品廃棄物の削減にも良い影響を及ぼしている。そもそも以前から食べきれないものを持ち帰りたいという要望はあったとは思うがが、衛生管理の点で実行できなかった▼この状況を打開したのが、消費者庁の「食べ残し持ち帰り促進ガイドライン~SDGs目標達成に向けて~」のなかで示された「自己責任」というワードだ。同ガイドラインの一部を担当した厚生労働省が「自己責任」の内容を細かく示している▼ポスシステムなどのデータを活用すれば、総菜や弁当などの消費期限が短い食品の生産調整は可能で、将来的には野菜など生鮮品も工場生産で管理すれば調整はできる。結果的に供給側に限れば食品廃棄物の発生抑制ができるのだが、問題は購入した後の消費者のモラルだ。観光で来日する外国人はバイキングの料理を残していくことが多いという。こういう店が持ち帰り可能になればと思うが、持ち帰りの量を決めないと商売を圧迫することになる。やはり、食べ残した人に罰金を科すしかないのであろう。(平)