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東風西風とうふうせいふう

みんな補助金が大好きだ。エコな家電やマイカーも、補助金が付けば買いやすい。支援されればヒト・モノ・カネが動き出す。他国と比較して「スピード感がない」と揶揄される日本の社会・経済だが多額の補助金があれば目の色が変わる。政府の援助が打ち出された次世代半導体工場などの地方立地も目覚めたように話題を集める。わが国のイノベーションはもはや補助金が率いている▼かつて環境行政は「補助金行政」とも言われた。代表的なのは自治体のごみ処理施設整備などを助ける循環型社会形成推進交付金で、今も補正予算を合わせて毎年1千億円程度計上される。望むか否かの以前に、例えばごみ処理のように収益化が難しい公益事業は補助金等の支えが不可欠だ▼先日、環境省が主催する生物多様性関連の小委員会で、ある企業の方は「補助金などいらない」と豪語した。彼らが営む自然共生サイトの維持発展には人々の賑わいこそ重要で、金銭的な支援を受け取るのはトーンが違うとの主張だった。緑地は公園などとして行政が管理する役割を背景に置くと驚くべき勇敢な発言だ。行政と民間との間に落ちていつ失われるとも知れない貴重な緑地を救い出す取り組みなのだ。補助を受けないという判断を顕彰することも重要だ。(潤)