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東風西風とうふうせいふう

住宅地に浮かぶゴムボートで避難する住民の姿をニュースで見ても驚かない、そんな自分に驚く。今回の「記録的豪雨」は秋田県。先月は九州各所や山口県。今年もまた梅雨の大雨で甚大な被害が出ており、被災された方には心よりお見舞いを申し上げる▼大阪市消防局の予防課から、「大規模災害への備え」を聞く機会を得た。日本が災害大国なのは、位置、地形、地質、気象などの自然的条件によるもの。マグニチュード6以上の地震は世界の20%が日本でと。多いことは分かっていたが、そこまでとは▼回避不可能な自然災害に対し、備蓄や家と家族を守る「自助」は周知の通り。強調されたのは、行政機関による「公助」と自助の間、近隣住民同士によるの「共助」の備えだ。「公」ではどうしても救えない命があると本音を吐露し、その必要性を訴える▼父が若くで急逝した時、近隣の婦人たちがエプロンを持って臨家に集まり、弔客や家族のためのおにぎりや煮しめを大量に作ってくださったことを思い出した。中には面識すらない方もあり、悲しみの中、厚情に深謝した▼近年主流の家族葬は賛成だが、従来なんとか保たれていた近隣付き合いは希薄になる一方だ。「共助」を備えるには、新しい交流の機会やシステムづくりが必要だろう。(孝)