東風西風(2025年4月16日)
非営利の米環境保全基金「オーシャナ」がこのほど海洋等に排出された清涼飲料用のプラスチック容器から飲料メーカーを割り出したところ、コカ・コーラが11%、ペプシコが5%、ネスレが3%だった。オーシャナによるとコカ・コーラ社が現行の容器を使用すると2030年に年間410万トン以上のプラスチックを使用することになるとしている▼一方、コカ・コーラ社は、22年に再生プラスチック容器を10億ドル分購入し使用している。また、35年までに全社のプラスチック容器の35~40%を、再生プラスチック、再生ガラス、再生アルミに変えていくとしており、さらに使い捨て容器の回収にも積極的に関わり、消費者向け容器の95%をリサイクル可能にしている▼コカ・コーラ社が使い捨て容器の回収を行っていることに対しオーシャナは、「使い捨て容器のリサイクル利用は環境汚染対策としては限界がある。根本的な問題解決にならない」とし、リユースできるプラスチック容器は25以上、ガラス容器なら50回以上繰り返し利用できると、リユース容器の有効性を示す▼長期的に見て「使い捨て容器の再利用」と「リユース容器の使用」のどちらが良いか判断できないが、物価上昇が続く中、価格転嫁されないことを願う。(平)