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東風西風(2025年1月29日)

頻繁に起こっているリチウムイオン畜電池(LiB)が原因と考えられるパッカー車や廃棄物処理施設の火災事故。一廃処理施設では数日間受け入れ停止になり施設の機能回復にも多額な費用が掛かる。排出時の分別を市民に呼び掛けても、完璧な周知はできないため、現場ではLiBが混入されていることを前提にいかに発火前に取り出すか、発火したらいかに迅速に消火するかという状況だ▼こうした事態を受けて、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がごみに混入するLiBの検知や無効化装置技術の開発を後押しする「NEDO Challenge,Li‐ion Battery2025 発火を防ぎ、都市鉱山を目指せ!」を企画した。技術課題や社会課題の解決に資する多様なシーズ・解決策をコンテスト形式で行う懸賞金型の企画で、1次審査、成果確認審査を経て最終審査に残ったのは12件だった▼検知技術ではX線とAIの組み合わせによるものや、電磁波の一つテラヘルツ波やレーダーを活用したものがあった。LiBを無効化する装置ではマイナス60℃まで冷却し、電解液を凍結させて発火リスクを低減する技術や、アルカリ水溶液で失活化させる技術などがあった。技術の汎用化が期待される。(平)