環境図書館 廃プラスチックの現在と未来

近年、世界的に廃プラスチック問題が注目を集めている。日本の状況を見ると、2020年の廃プラスチックは約822万トンで、エネルギー回収とマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルを合わせ86%がリサイクルされている。埋め立ての比率も8%と欧米に比べ少ない。しかしマテリアルリサイクルのうち7割が海外への輸出で、国内での処理の割合が少ない。エネルギー回収の比率も高く、マテリアルリサイクルを中心とした循環経済への移行が課題となっている。

本書は海洋プラスチック問題などの環境問題、世界と日本のプラスチックのマテリアルフロー、各国法規制や中国の輸入禁止など、資源循環と脱炭素社会を解説。その上でマテリアル・ケミカル・サーマルリサイクル各技術と、バイオマスプラや生分解プラの開発動向を紹介し、日本のプラスチック資源循環の将来を展望する。

発行・コロナ社(03・3941・3131)。定価5610円(税込)

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