地下水を災害時の水源に 大阪公立大・地球研ら研究G ガイドライン改訂に知見
大阪公立大大学院、総合地球環境学研究所、カナダ・ビクトリア大学、スウェーデン・ウプサラ大学の共同研究グループは、日本における震災経験を踏まえ、災害用井戸の普及状況や、災害時に使用するための井戸の位置情報共有などの普及策について調査し、研究論文で報告した。
また、地下水が地震だけでなく洪水、干ばつ、山火事などの災害後にも役立つ資源であることを、アメリカ合衆国や南アフリカ共和国などの海外における災害事例をもとに紹介。
地下水は「安い(Inexpensive)」「早い(Speedy)」「広い(Distributed)」代替水源として機能するポジティブなISD特性を発揮する資源であるとして、幅広い災害において地下水が重要な代替水源になり得ることを明らかにした。
そして持続的な地下水利用など長期的な政策課題に焦点をあてていた従来の地下水研究で見過ごされてきた「短期の地下水有効活用」のために考察すべき課題を紹介し、新たな研究領域が進むべき方向性を示した。
今後は、令和6年能登半島地震被災地(石川県七尾市)における災害時地下水利用を詳細に解析し、七尾市の例を通して災害時地下水利用の利点と課題を明らかにし、課題克服に向けた政策を提言。その地下水の資源特性や汎用性に関する知見を日本の災害時地下水利用ガイドライン改訂作業に反映させたい考えだ。