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「ISO14001」26年改訂 環境マネジメントの再設計が重要 EYがレポート、企業成長に不可欠

環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格であるISO14001が、2026年第2四半期の発行を目途に改訂される予定となっているが、世界4大会計事務所の一角を占めるEY(アーンスト・アンド・ヤング)はこのほど、「ISO14001:2026改訂が企業成長に不可欠となる理由」と題するレポートを公表した。それによると、今回の改訂では、気候変動、生物多様性、ライフサイクルアセスメント(LCA)、変更管理、データ活用、サプライチェーン管理が強化され、その対応には、単なる規格の順守にとどまらず、環境マネジメントを経営基盤として再設計することが重要としている。以下、同レポートの概要を紹介する。

●アップデート概要

改訂の状況については、現時点では最終国際規格案の段階であり、最終承認を経て国際規格として発行される見込みである。最終国際規格案の段階で予定されている主要な変更点は、おおむね以下の6点になる。

1、気候変動/生物多様性:気候イベント・自然資本リスクを経営視点に統合

規格案では、気候変動、生物多様性、汚染、天然資源の利用可能性といった環境状態が、4・1「組織およびその状況の理解」、4・2「利害関係者のニーズおよび期待の理解」で明示的に考慮すべき要素として追加される予定で、これにより組織は以下の事項が求められる。

・極端な異常気象、生態系の劣化、自然資源の枯渇などの事業への影響を分析すること

・気候変動や生物多様性に関連する機会も含めて評価すること

・自然資本に対する依存と影響を把握し、経営レベルで意思決定に反映すること

特にトップマネジメントの5・2「環境方針」で天然資源・生態系保護へのコミットメントが追加されたことは、自然関連の取り組みが「経営責任」として重視されることを意味していると言える。

2、LCA:直接影響から“全体影響”への拡張

規格案では、4・3「環境マネジメントシステムの適用範囲の決定」に、ライフサイクルの視点を考慮することが追加される予定であり、これにより組織は製品・サービスについて、ライフサイクル全体での環境影響を把握し管理することが求められている。

3、リーダーシップの強化:サステナビリティを戦略中核に組み込む経営責任

規格案では、5・1「トップマネジメントの責任」が強化され、以下が明示される予定である。

・環境パフォーマンスに対する経営層の説明責任の強化

・サステナビリティを経営戦略の主要テーマとして扱うこと

・組織文化として環境意識・行動を浸透させる役割の重視

トップマネジメントは単なる必要な資源を提供するだけの存在ではなく、環境目標の達成を主導し、組織行動に深くコミットする立場であると明確に示されている。

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