公開シンポジウム「宇宙開発とSDGs ── ネクスト<深山大沢>としての宇宙」(6/19)

同志社大学_宇宙開発とSDGs
同志社大学_宇宙開発とSDGs

SDGsの諸課題を長期的な視点で解決していくために、宇宙研究・宇宙開発との関係を欠くことはできません。本シンポジウムではその理由を明らかにしていきます。同志社の創立者である新島襄は「大学は智識の養成場なり、宇宙原理の講究所なり」(「私立大学設立の旨意、京都府民に告ぐ」1888年)と語りました。新島が大学の理想像を語る際、「深山大沢」のみならず「宇宙」もまた重要なキーワードでした。本シンポジウムでは、新島のコスモロジー(宇宙観)を現代的・未来的な課題の中で受けとめ、ネクスト「深山大沢」として再構築していきます。そのような作業を通じて、宇宙開発とSDGsを同時に視野に入れることできるユニークな取り組みを同志社大学から発信していきたいと考えています。本シンポジウムでは、最初に、「SORA-Q」の開発に長年関わってきた渡辺 公貴(同志社大学生命医科学部教授)が、実験用のSORA-Qを手に取りながら、その開発のエピソードと共に宇宙への思いを語ります。「SORA-Q」は、株式会社タカラトミー、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)、ソニーグループ株式会社、同志社大学が共同開発した超小型の変形型月面ロボットで、本年中にJAXAの小型月着陸実証機SLIM(スリム)に搭載されて月へ向かう予定です。「SORA-Q」は月面着陸後、瞬時に球体が左右に拡張変形し、月面を走行しながら、搭載された前後2つのカメラで撮影した画像を、中継機を経由して地球に送信するミッションを担っています。次に、JAXAにおいて、宇宙開発とSDGsの関係に取り組んでこられた岩渕 泰晶 氏(JAXA安全・信頼性推進部 システム安全・軌道利用安全推進ユニット主任)に、両者の密接な関係を語っていただきます。宇宙開発や人類の月面居住計画はJAXAのミッションの重要部分を占めています。宇宙で人間が活動することは、まだ多くの困難を伴いますが、その可能性を模索していくことは、同時に地上における人間の可能性を考えていくことにもつながることを参加者と共に考えていきます。二人の講演に続き、国際宇宙ステーションISSの開発にかかわった経験をもつ石川 正道(同志社大学 高等研究教育院 特別客員教授)と、学校法人同志社において中高生を対象に宇宙関連の課外授業を開催し、宇宙に強い関心を抱く生徒を育成してきた西山 啓一(学校法人 同志社・常務理事)がコメントした上で、登壇者の間でパネルディスカッションを行います。その後、フロアーとの質疑応答を行います。シンポジウム終了後には、来場者に「SORA-Q」に直接触れていただく機会を設ける予定です。

イベント詳細

日時

2023-06-19(月)開催

16:40~18:40

場所

同志社大学今出川キャンパス 同志社礼拝堂 ※ZOOMウェビナー

主催

同志社大学良心学研究センター

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