私たちが望む都市(75、最終回) 都市の感染症から見えるもの(3) 

降雨パターンの変化は、感染症を媒介する生物の活動範囲や活動期間を拡大させる。夏が長くなり冬が暖かくなることは、例えばマダニの活動期間が長くなり、ライム病のようなダニが媒介する感染症を、より早い時期から冬まで発症させることになる。また、その発症範囲をより北の地域へ広げてしまう。前回私は、気候変動でデング熱が増えるだろうと書いたが、マラリアも同様である。米国ではテキサス州やフロリダ州、メリーランド州でマラリアが大流行し、今や海外に行かなくてもマラリアにかかってしまうようになった。これは日本の近未来かもしれないのだ。

私たちが望む都市(75最終回) 都市の感染症から見えるもの(3) _結局のところ感染症の予防は健全な都市を創り上げることに行き着く。現場での雨水管理、適度な緑。寄り添うようにそうした空間があることが必要である。
結局のところ感染症の予防は健全な都市を創り上げることに行き着く。現場での雨水管理、適度な緑。寄り添うようにそうした空間があることが必要である。

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