鹿島建設は4月26日、東京大学大学院工学系研究科の野口貴文教授の指導の下、建設現場で発生するアジテータ車に残った残コンクリートと、アジテータ車から荷降ろしされず出荷元の生コンクリート工場に戻される戻りコンクリートを、建設現場内でCO2(液化炭酸ガス)を利用しゼロにするシステムを確立し、実証実験を行ったと発表した。同システムは、大規模現場で一般的に設置されている濁水処理装置に、簡易な振動式ふるいなどを追加することで構成する。これにより、残コン・戻りコンを、再利用可能な粗骨材等やCO2を吸収・固定して中和された処理土と、pHや濁度を下げ放流可能な水にそれぞれ分離できる。また、一連の分離・処理過程で液化炭酸ガスを使用することで、残コン・戻りコンのセメント分にCO2を吸収・固定できるため、CO2の削減も同時に達成できる一石二鳥のメリットがあるとしている。 |