NPO法人の気候ネットワーク(浅岡美恵代表)が先月25日に発表した政府の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」に対するコメントによると、同戦略では、パリ協定の1・5℃目標に全く触れられておらず、その達成のための排出制約を無視するなど、気候危機の回避に向き合っていないとしている。また、CO2回収を前提とした火力発電や水素、アンモニア混焼、原子力など、将来の不確かなイノベーションに過度に依存しており危険だとしている。さらに、技術イノベーションと投資に終始し、持続可能な経済社会への移行や産業の構造転換、労働の公正な移行の視点が欠如しているなど、現行システムを前提とする既得権益の保護を色濃く出したものだと批判している。 |