先日、自宅の近所で「清“走”中」なるイベントが開催された。いわゆる、路上や公園などに落ちているごみを拾い集める「ごみ拾いイベント」なのだが、東京・渋谷などで開催された際に多くの媒体に露出したせいか現在は各地で開催される人気イベントになっているようだ▼イベント名から察しが付くと思うが、このイベントは人気テレビバラエティ番組「逃走中」の要素を取り入れているのが特徴だ。LINEで配信されるミッションをクリアするごとに景品が獲得できたり、本家「逃走中」ばりに黒のスーツにサングラスのハンターと呼ばれる男たちがエリアに現れたりして盛り上げていた▼住宅地のため日ごろからさほどごみが目立つエリアではないが、それでも当日は2時間で51キログラムのごみを回収。このごみを目の当たりにすると日ごろ道端のごみを見て見ないふりをしていることに気づかされる▼美化意識の啓蒙は自治体の役割だが、個人の意識に落とし込んで、行動に移してこそだ。親子連れの参加が多かったが、ポイ捨てはしないことは当然のこと、ごみを見つけたら可能な範囲で拾うなど躾の機会でもあった。このイベントが開催できないほどきれいな町が増えることを期待したい。(平) |