プラスチック資源循環促進法が施行されて2カ月余りが経過した。スーパー、コンビニなどの小売店ではスプーン、フォークの提供を控えたり、木製のものに切り替えるなどの取り組みを行っている▼新法では、ホテルのアメニティ等の使い捨てプラスチックも対象としている。各ホテルでも対策を始めているが、その取り組みはまちまちだ。多く見られるのが、歯ブラシや髭剃りといったアメニティを各客室に置くのを止め、ロビーなどにコーナーを設けて希望する人のみが持っていくという形式▼先日宿泊したホテルでは、チェックインの際にフロントの担当者が専用コーナーを示して、「客室に歯ブラシ等は置いていませんので、必要でしたらあちらからお持ちください」と説明したが、「なぜ置かないか」については一切触れることはなく、当然「できるだけ持参してください」というお願いもなかった。大抵の人がアメニティを手にして部屋へ向かっていた。むしろ部屋に置いていた時は人数分しかなかったが、専用コーナーからはいくつ持って行っても自由な状況だ▼環境への意識が高くない一般の人々が新法をどこまで認識・理解しているかは疑問だ。国と事業者等が一体となって、もう一段の普及啓発策が必要ではないだろうか。 (心) |